婚活戦略 商品化する男女と市場の力学 高橋勅徳 著
この本、めっちゃ面白いです。
学歴や年収などの条件は良いが、容姿がイマイチで変わり者でモテない大学准教授の男性が44歳から婚活を始め、撤退するまでに至った2年半の記録を赤裸々に綴っています。
今は、東京都立大学の准教授を務める彼ですが、出身は同じ四国で、同世代。
何となく親近感を感じて読み始めました。
前半の1.2章は、大学教授らしい、論文調の考察。
ちょっと読みにくいな・・・と思いきや、3章以降からが一気に面白い!!!
高橋准教授自身の2年半の婚活の記録を赤裸々に綴っています。
パーティーに始まり、お見合いも数々こなした2年半。
結局、彼は、
「私は女性に選ばれることはないという確信を持てました。もう十分です。」
と、結婚情報サービスを解約したと言います。
《「現実を見ろ!」という説教は、理想の配偶者を求めて未婚化・晩婚化を選択することが当事者にとっての現実(リアル)であれば、迷惑な説教でしかない。
婚活市場に身を置く当事者の視点で、その行動の帰結としての未婚化・晩婚化を捉え直していく必要があるのではないだろうか。
その先に「結婚に夢を求めること」も「選り好みをしていくこと」も肯定的に捉え直し、配偶者探しや結婚そのものの是非、これからの婚活ビジネスのあり方について、新たな方向性が見いだされると本書は考えている。》
「まえがき」より。
いやー、面白い本です。
一気に読んでしまいました。
婚活市場についての客観的な考察と、自らの、ボロボロな婚活。
地位もあるのに、ここまで赤裸々に自らをさらけ出して書けるなんて、素晴らしい。
婚活中の男女にも、結婚相談所の先生方にも、ぜひご一読いただきたいオススメ本です。
そして、僭越ながら、彼がうちで活動してくれていたら、ひょっとしたら結婚できたのではないか?と思いました。
まだ47歳。
結婚を諦めるには早い気がします。