「子どもはいらない、結婚はしなくていい。パートナーがほしい」というあなたへ。

結婚ではなく、事実婚を求める人は、一定数いらっしゃいます。

その気持ちも分からなくはないです。

しかし、フランスのように事実婚が浸透していない日本において、「パートナー(事実婚)」という関係は、案外、脆いものです。

事実婚は、

恋人以上結婚未満。

役所に紙切れ一枚出していないだけで、結婚とは大きな差があります。

それは、いつでもすぐに別れられる関係、ということでもあります。

自由で縛られないというメリットはあるかもしれませんが、デメリットも大きいと見ています。

例えば、あなたが大病をして寝たきりになって収入を失ったり、認知症になってパートナーの顔も忘れて徘徊が止まらなくなった時。

その事実婚のパートナーは、高額な医療費を捻出してくれて、生活面の保障をしてくれて、献身的に介護してくれて、死ぬまで添い遂げてくれるでしょうか?

もしくは、パートナーがそんな状態になっても、一生添い遂げられる覚悟はありますか?

事実婚は、お互いの気持ちだけで繋がっている関係なので、何か大変なことがあった時は、責任もない分、逃げられる可能性も高いです。

事実婚を決して否定はしませんが、法律婚(結婚)できない事情がある場合(離婚歴があってお子さんがいらっしゃる場合やLGBTカップルの場合)を除いては、わたしは法律婚(結婚)をお勧めします。

逆説的ですが、籍を入れるか否かにこだわりたくないなら、その「事実婚」へのこだわりを捨てて、籍を入れてもいいじゃないですか。

そうそう。

うちの夫も、20代の頃は全く結婚願望がなく、籍を入れることにこだわりたくなかったそうなんです。そしたら、人生の先輩が、

「中西君。そうは言っても、一度は結婚というものを体験した方がいいよ。結婚して初めて見えてくるものがあるから。合わなければ別れたら良いんだよ」

とアドバイスしてきたそうです。

その時は、その言葉の意味がよく分からなくて、頑なに、結婚はしたくない・籍は入れたくないと思っていたそうです。

わたしと出会った頃(8年前・夫34歳当時)も、彼はまだそんなことをブツブツ言ってました(笑)

ところが、わたしと付き合うようになって、

「そうか。籍というものにこだわりがないなら、結婚という形をとってもいいよね」

と、だんだん考えが柔らかくなったと。

今、当時の自分を振り返って、

「なんで自分はそんなに頭の固いことを思っていたんだろう」と笑います。

そして、「あの時、人生の先輩が言っていたように、たしかに、結婚して初めて見えてきたものがある」と言います。

また、法的に守られている分、結婚はメリットもたくさん在ります。

一見、いいとこ取りのように思える事実婚は、長い目で見ると決してそうではありません。

ちなみに夫は、わたしが「中西」という姓になった瞬間に、何か有れば助けなければいけないという責任感が芽生えたそうです。

それが、結婚する意味だったのかなと感じているそうです。

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