その人は、「使者」です。

元カレへの未練を引きずりながら「このままじゃいけない」と恋する婚活部に入会して、活動約1年。

そんな彼女が、お見合いで、ある男性と出会いました。

婚活を始めて以来、今までで一番しっくりきて、数年付き合った元カレを越えるくらい好きになって、「この人となら結婚してもいい」とまで思えたのに、ある日、突然、約束がキャンセルになり、理由もはっきり分からず振られてしまいました。

彼女が相手をとても好きになっていたのを知っていたから、突然の交際終了に、わたしも自分事のようにショックでした。

相手は、他の結婚相談所の男性。

交際終了の具体的な理由をお相手相談所に聞きましたが、「とてもいい人なのですが、結婚生活がイメージできませんでした。」という、当たり障りのない返事しか返ってきません。

※親しくしている仲人さんならば、もう少し具体的な理由も突っ込んで聞けるのですが、今回初めて関わった相談所なので、ここは仕方ないかもしれません。

すごい、モヤモヤするなぁ・・・と思っていたのですが、わたしはハタと気づきました。

この彼は、元カレを完全に忘れさせてくれるための「使者」の役割をしてくれたのだなぁ、と。

彼女は、この1年、婚活をしながらも、ずっと長年付き合った元カレを引きずっていました。

婚活で出会った男性と元カレを、無意識のうちに比べていました。

こんな状態の間は、なかなか上手くいきません。

そこへ突如現れた、元カレの存在を超える男性。

強制的に元カレへの未練を引き剥がし、気持ちを新たな方向に向ける、「使者」。

そして、「使者」の役割を終えたら、また強制的に終了。

しばらくは、苦しくて苦しくて、どうしようもないかもしれない。

でも、ここから必ず浮上してきます。

そして、もう、彼女が、元カレに気持ちを引きずられることはないでしょう。

この後に出てくる相手が、本物の運命の相手です。

どうしてこんなことが書けるかというと、わたしも約10年前に、ほぼ同じことを経験しているからです。

あまり詳しく書くと当事者に悪いので書けませんが、こんな流れでした。

元カレをダラダラ引きずっている状態

    ↓

「使者」の彼に出会い、気持ちが一気に変わる

    ↓

最高に恋している状態から、突然フラれる

    ↓

辛くて立ち直れない状態をしばらく経験

    ↓

少しずつ、少しずつ浮上

    ↓

フラットな状態に戻った時、元カレのことは過去のこととしてちゃんと整理できているので、もう気持ちが揺さぶられることもない。また、「使者」の彼からはひどいフラれ方をしているので、もちろん気持ちは戻らない

    ↓

現在の夫との出会い

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元カレを引きずっている間は、過去の楽しくて幸せだったことばかりが思い出されて、もうどうにもならないのに、いつも意識が過去に行っていました。

そこを強制的に引き剥がしてくれた、「使者」の彼。

元カレ以上に好きになれる人なんていないと思っていたけど、そんなことなかった、まだ他の人に恋するパワーが残っていた!と気付かせてくれた彼でした。

ですが、もともと、「使者」の役割しかないので、役割を終えたら関係性は強制終了。

かつてないほど、突然ひどいフラれ方をして、プライドもズタズタでした。

それこそ、血ヘドが出るくらい、辛い想いをしました。

毎日、生きている心地がしなかった。

屍のような状態・もぬけの殻のような状態で、這うように仕事に行っていました。

よくあんな心の状態で仕事に行けてたもんだと、当時を振り返って思います。

わたしの場合は、「使者」の彼との強制終了から立ち直るまでに、約1ヶ月かかりました。

その間、毎日、浄化のために塩+日本酒風呂に入り、泣きながら友達に電話してダラダラ話を聴いてもらい(←完全に鬱陶しい女ですね)、休みの日にはひたすら神社仏閣を参拝していました。

節分の日に、室戸岬の宿に泊まり、地元の美味しい料理を食べ、朝日がさんさんと降り注ぐ最御崎寺を参拝した後、完全に目の前が開けて、憑き物が取れたように「もう大丈夫!」と分かりました。

そして、「あれ、わたし、この人(←「使者」の彼)のことなんて、全然好きじゃなかった。何に夢中になっていたのか??」と、気付きました(笑)

でも、元カレへの未練を断ち切らせてくれたことへは、感謝の想いが溢れてきました。

あの経験がなかったら、わたしはもしかしたら、いまだに思い出に浸って元カレの「亡霊」を引きずり、新たな出会いを遠ざけ、独身生活が延々と続いていたかもしれません・・・。

今回の彼女にも、わたしが10年前に体験したことを詳しくお話しさせていただきました。

落ち込まなくていい、その人は、元カレへの未練から完全に抜け出るための「使者」の役割を果たしてくれたのだから。

むしろ、「使者」の役割を果たしてくれたことに感謝しましょう。

彼女には、「使者だなんて、目から鱗です」とおっしゃっていただきました。

この後に出てくる人が、本当の運命のお相手です。

必ず出会えます。

頭を上げて、前を向いて進んでいきましょう。

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